「芦田愛菜が実に萌える。萌え萌え!」――人気子役の芦田愛菜ちゃん(9)に中国人の熱い視線が注がれている。ハリウッド映画出演をきっかけに知られるようになり、「可愛いいうえ演技が超上手い」と騒がれているのだ。
「お願いだから大人にならないでくれ」
愛菜ちゃんが中国で知られるきっかけになったのは、ハリウッド映画「パシフィック・リム」(ギレルモ・デル・トロ監督)だ。米Hollywood Reporter(ハリウッドレポーター)誌によると、同作品は中国で興行収入4520万ドル(約44億5100万円)を叩き出した。同誌によるとこれは中国で封切られたハリウッド映画の歴代6位の数字だという。
そんな中、中国国営メディア新華網は8月5日「日本アニメをリスペクトする米映画『パシフィック・リム』」と題する記事を公開、愛菜ちゃんを「唯一精彩を放っている」と持ち上げた。この記事は6日付で中国共産党機関紙・人民日報(電子版)にも引用されている。
記事では見た人の感想として「泣いているだけでどうしてこんなに可愛いのか?お願いだから大人にならないでくれ」との訴えを紹介した。
実際、愛菜ちゃんは中国のマイクロブログ・ウェイボーでも大人気だ。中国語で「パシフィック・リム見てきた!芦田愛菜本当に超かわいい!」「実に萌える、萌え萌え!」(編注:原文では「萌え」のみ日本語)などと映画を見た人から褒め称える投稿が相次ぐ。
かわいらしさだけでなく、演技力を評価する声も多い。
「芦田愛菜という子役、ほんの数分の出番だったけど、とても恐るべき演技だった」
「パシフィック・リムにでてたロリ覚えてる?日本の子役スター芦田愛菜だよ。超萌える!神演技!」
「マコの子ども時代の女優、かわいすぎ、演技もいい!」
監督「きっと精神年齢は50歳なんだと思う」
愛菜ちゃんは「パシフィック・リム」に、菊地凛子さん演じるヒロイン・マコの幼少期役として出演した。こんなにも大絶賛されているが、実は登場シーンはわずか数分の回想だけだ。敵となる巨大生物「カイジュウ」から泣きながら逃げ惑う姿を演じた。迫真の表情はすべて合成用のグリーンバックで撮影されていて、愛菜ちゃんの目前に「カイジュウ」は一切存在していなかったという。
この演技力の高さはデル・トロ監督の折り紙つきだ。ジャパンプレミアやインタビューで「愛菜ちゃんはプロ意識が高い天才女優で、きっと精神年齢は50歳なんだと思う」「愛菜ちゃんはこれまでに仕事してきたどの世代の役者にも引けを取らない素晴らしい俳優だ。映画の中でもとても難しいシーンを演じているが、とにかく素晴らしかった。とにかくすごい。僕は愛菜ちゃんの大ファンだよ」と激賞している。
日本のネットでも「泣き役やらせたら右に出る奴はいないんじゃないかと思うくらいに泣くの上手いな」「天才(ハリウッド)子役。スゴイ迫力だったわ」「演技力ハンパない。セリフなしの泣きのひとり芝居でアップ数分に耐える実力」「子役の芝居じゃないなと思いました」などと感想が書き込まれている。