中国市場の動向がカギ
一方、GMは地元の北米が7.7%増の約164万台と順調だったほか、日本メーカーが失速する中国でも11%増と存在感を示した。VWは欧州で減らしたが、中国の18.7%増が販売増に大きく貢献した。GMとVWの追い上げが激しく、トヨタが2年連続で年間の世界販売首位を死守できるかは見通せない状況となっている。
ただ、トヨタは2013年8月2日の2013年4~6月期連結決算発表会見で、円安影響に伴って2013年の世界生産台数を当初計画の994万台から1012万台に上方修正した。北米市場がさらに上向き、販売台数の上積みが期待できるうえ、国内の販売落ち込みにも歯止めがかかりつつあるからだ。
下半期に向け、明るい材料も出始めている。しかし、業界では「海外ライバルメーカーが好調な中国で、どう復調できるかが首位争いの最大のカギ」(関係者)という見方に変わりはない。9月には尖閣国有化から1年が経過する。中国での反日感情の高まりから日本製品の不買などに発展すれば、トヨタの首位転落にもつながりかねず、中国市場の動向が注目される。