「インベーダーゲーム」の時代から渋谷を見守ってきた老舗ゲームセンター「渋谷会館 モナコ」が2013年8月18日をもって閉館することになった。
「え!?モナコ渋谷、閉店するの!?マジかよ嘘だろ・・・泣きそうなんだが」
「かなしい。渋谷に行く理由がなくなってしまった」
ネットではファンから惜しむ声が相次いでいる。
中・高生から20代の若年層が激減
渋谷会館モナコはJR渋谷駅ハチ公口から徒歩2~3分、センター街に入ってすぐの左手にある。「プリクラのメッカ」と靴屋「ASBee」に挟まれた建物の2~5階にあり、赤字に白抜きのイタリック体で「GAME」と大きく書かれた看板が昭和的な雰囲気を放つ。渋谷で対戦型格闘ゲーム(格ゲー)をおいているのは今やここだけとあって「渋谷の格ゲーの聖地」とも一部では呼ばれてきた。1ゲーム50円からと渋谷界隈では破格の値段でプレイできることに加え、最先端ではないレトロなゲームが置いてあることでも有名だった。
ところが2013年7月17日、店員らが書きこんで客との交流をはかる「ノート」で、こんな発表がされた。
「スペース・インベーダーの大流行と共に産声をあげ、以来35年の長きにわたり"渋谷の50円ゲーセン"として、近隣在住の皆様をはじめ、通勤・通学はもちろん、乗換え等で渋谷駅を利用する、本当にたくさんの方々になじんでいただきましたが、昨今の不景気のあおりを受け、特に中・高生から20代の若年層のお客様の激減につながり、ここへ来て力尽きることになってしまいました」
記者は8月9日昼、「渋谷会館 モナコ」を訪れたが、夏休みの時期にもかかわらず、中高生はたしかに見られなかった。平日昼間ということもあってか、客は1フロアに数人ずついる程度で、ゲームに興じているのはサラリーマン風の身なりの男性や、20代後半と見られる男性がほとんどだ。