イオンとイトーヨーカドーが右翼からの抗議を憂慮して韓国食品展の中止を検討していると、韓国紙「ソウル新聞」が大きく報じた。これに対し、韓国政府関係者は報道内容を否定しており、流通2社も困惑している様子だ。
「日本の韓国食品展が中止危機」と題したソウル新聞の韓国語記事は、韓国NAVERのサイト上にも2013年8月8日に掲載された。そこでは、新聞1面トップになったと紹介されている。
イオンとイトーヨーカドーが中止検討と報じる
記事では、イオンとイトーヨーカドーが10月に全国で韓国食品展を開く予定だったが、韓国で「独島の日」とされる10月25日とぶつかるため、反韓・嫌韓の右翼が激しく抗議することを憂慮しているとした。独島とは、韓国名で日本の竹島を指す。
そして、2社は最近、日本の終戦記念日である8月15日に日韓両国の雰囲気を見て食品展を開くかどうかを決めると、韓国農水産食品流通公社の日本支社などに伝えたことが7日に確認されたと報じた。
イオンについては、韓国大統領が竹島を訪れて日韓関係が冷え込むと、韓国という国名を抜いて12年10月に「旨辛フェア」を開いたとした。そのときは、大阪で右翼の街宣車が出てフェアに抗議し、本社にも抗議の電話や手紙が相次いで困惑したとしている。
イトーヨーカドーについても、サッカー東アジア杯の日韓戦における横断幕問題などで対韓国感情が悪化していることから、韓国食品展の中止を検討していることが分かったという。
なお、大手韓国紙「朝鮮日報」でも、イオンについては、在日韓国大使館の関係者の話として、同様な内容を報じている。
流通2社が日韓関係の様子を見て韓国食品展を開くかどうか決める、というのは本当なのか。