「ももち」の愛称でおなじみの、ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「Berryz工房」メンバー・嗣永(つぐなが)桃子さん(21)が「アイドルのあり方」について語った内容が、ハロプロファンの間で静かな話題を呼んでいる。
嗣永さんのデビュー当時の発言と正反対のことを言っているとして「ももちが変わってしまった…」と嘆く声がある一方、「正論だ」と認める意見も出ている。
「バラエティー能力を深追いしてる方が嫌だ」厳しい意見も
話題になっているのは、2013年6月22日に発売された嗣永さんのフォトエッセイ本「ももちのきもち」だ。
7月21日付の朝日新聞朝刊の読書面でこの本がおすすめされていたが、以下のように紹介されていた。
「『許してニャン』でおなじみの『ももち』。『ハイヒールを体の一部にするべし』などの『アイドル心得』では、『歌やダンスの実力が人気につながるとは限りません』『あまり上手じゃない方が応援される』として『スキルの深追いはやめるべし』と説く」
この紹介文を読んだハロプロファンは、インターネット上に「出来ない事にする為の言い訳にしか聞こえない。たとえ人気に繋がらなくてもプロならスキルアップは必要なんじゃないかと思う」「スキルを深追いしてない歌とダンスを金払った客の前で見せるんですね」「俺はバラエティー能力を深追いしてるアイドルの方が嫌だな」など、反対意見を書き込んだ。ファンはハロプロのアイドルについて「歌もダンスもアイドルの中ではかなりレベルが高い」ことを誇りに思っている人が多く、嗣永さんの発言に反感を持つ人も少なくないようだ。
嗣永さんは02年のデビュー当時、「歌で人の気持ちを明るくできるようになりたい。きっと人生にくじけてる人が、いっぱいいると思うから」と言っていたが、これがファンの間で「名言」「伝説」として語り継がれている。それが歌やダンスを軽視しているようにも取れる発言をしたとして、「どうしてこうなった」「悲しいな 芸能界に染まった桃子とか見たくなかった」という悲痛な声も見られた。
ももち自身は「歌とダンスのスキルある方」
一方、「ももちのきもち」の中身を読んだ人からは、嗣永さんの意見に理解を示す声も上がっている。
朝日新聞が紹介文で取り上げたのは「ももち的アイドル心得二十二ヶ条」というコーナーの「其の十四 スキルの深追いはやめるべし」で、全文はこんな内容だ。
「歌やダンスの実力が人気につながるとは限りません。上手なのに越したことはないのでもちろん努力はするけれど、そこだけにすべてを集中するのが正解とは100%言い切れないのです。それよりも私は、人間味や個性を愛してもらってこそ、支持されるのがアイドルだと思っています。逆にあまり上手じゃない方が応援されることもあるので、そのへんのバランスはすごく難しいですね。」
これを読んだファンは「ももちは歌とダンスは必要ないと言ってるわけじゃない」として、「スキルだけじゃなくて人柄も愛されなきゃってことでしょ」「スキルと共に人間味や個性で愛されるよう意識することは大切なことだろ」「>人間味や個性を愛してもらってこそ、支持されるのがアイドルだと思っています 本当に言いたいのはここでしょ」などと書き込んだ。
ちなみに嗣永さんはバラエティー番組で面白い言動をしている印象が強いが、歌とダンスに関しても「ハロプロの中ではスキルがある方」とファンの間で評価されている。12年10月放送の「オールスター芸能人歌がうまい王座決定戦」では松田聖子さんの「赤いスイートピー」を歌い、ゲストから「上手だ」とほめられていた。