日本市場は「バブルに過ぎない」という見方も
薄くて軽量で住宅の屋根に設置しやすい製品、太陽光を反射しにくい製品といった従来の発電効率優先とは異なる付加価値の高い太陽電池が数多く出展されたのも今回の特徴。太陽電池と蓄電池をつなぎ合わせ、発電した電力を効率的に自家消費できるシステムも紹介された。
ただ、業界には日本市場に対し、「バブルに過ぎない」(大手メーカー)との見方もある。中国など海外メーカーが日本市場を目指すのも、買い取り価格の引き下げで需要が急減した欧州に見切りをつけたからだ。日本でも2015年には買い取り価格が引き下げられる予定で、需要の鈍化が懸念されている。
今回の展示会で注目された高付加価値の太陽電池や、掃除ロボットなど関連機器も、2015年以降を見据えた動きといえる。日本メーカーは「海外勢にない高い技術力で付加価値を高め、保守システムを強化して生き残りを狙っている」(大手エネルギー)が、先行きは不透明だ。