「もっと自行のATMを使ってほしい」
大手銀行では現在、りそな銀行が時間外を含めた平日と土日祝日のATMの利用手数料を無料にしている。半面、コンビニATMでは、平日は105円かかる(平日夜間、土日祝日は210円。ただし、サークルKサンクスの「バンクタイムATM」は無料)。
現在、コンビニATMが平日昼間に無料で使える銀行は、三菱東京UFJ銀行のほか、地方銀行の一部でもあるが、最近では無料で使える回数を制限したり、有料に切り替えたりする動きがみられる。
他行のATMで現金を引き出す、「全国キャッシュサービス(MICS)」の利用と同じ、1回につき105円を利用者に求めるようになってきた。
ある地銀関係者は、「(コンビニも含め)ATMの設置ポイントは全国ほぼ網羅され、利便性の点では十分と考えている。これからはインターネットや自行ATMの利便性を高めることがポイントと考えていて、お客を自行ATMに誘導したい、もっと(自行の)ATMを利用してほしい、との思いはある」と話している。
ただ、大手銀行や地銀などはこれまで、自行店舗の補完的な役割をコンビニATMに負わせていた。1990年代後半の金融危機以降、銀行はリストラで多くの店舗を閉鎖してきた。その際に、コンビニATMへの利用を促すことでお客の減少を食い止めてきた経緯がある。