類似のトラブルその後ない
東証は一審判決受け入れの意向だったが、納得しないみずほが控訴したため東証も控訴で応じた結果、二審判決は一審をほぼ踏襲した。
東証は既に利息を含めて一審で命じられた賠償金をみずほ証券に支払い済み。トラブルが起きたシステムは更新し、発行済み株式数の3割を超える注文は自動排除する仕組みに改めた。注文取り消しに柔軟に応じる体制も整えた。システムトラブルは時々あるが、ジェイコム株のような問題はその後は起きていない。それだけに東証としては早く訴訟を終わらせたいと願う立場。
だが、みずほ証券は納得していない。二審は一審より賠償金の利息を低くしたため、3億円余りを東証に返さねばならないことなどが影響しているようだ。
兜町では「過去の話を引きずることで東証のイメージダウンにつながる」(大手証券)との声も聞かれる。アベノミクスが呼び戻した投資家をシラケさせない決着が必要かもしれない。