シャープ 液晶パネルに明るさも、「復調」まだ遠い?
一方、シャープの2013年4~6月期の連結決算は、最終損益が179億円の赤字(前年同期は1384億円の赤字)。売上高は前年同期比33%増の6079億円。営業損益は30億円の黒字(前年同期は941億円の赤字)となった。
薄型テレビやスマートフォン向け液晶パネルの販売などで営業損益は黒字転換したものの、営業外で計上した利払い費用などがかさみ最終損益は赤字を脱却できなかった。
円安で競争力がついた液晶パネルの売上高が前年同期比3割増。自然エネルギーの固定価格買い取り制度で、国内を中心に太陽電池の売上高が倍増した。
半面、海外生産が多い白物家電事業は円安がマイナスに響き、減益となった。
赤字が続くスマホ(携帯電話)事業の立て直しは、NTTドコモの「ツートップ戦略」の対象から外れたシャープやパナソニックにとって喫緊の課題だ。シャープは、スマホの通期の販売計画を引き下げた。パナソニックのスマホ事業も、この4~6月期の売上高は14%減、赤字幅も拡大した。両社とも事業の「撤退」は否定しているが、浮上のきっかけも見当たらない。
薄型テレビの復調が確かなものとはいえないだけに、スマホ事業の影響は小さくない。