サムスン・ギャラクシー「爆発報告」相次ぐ 粗悪なニセモノ電池が紛れ込んだか?

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過充電の防止機能を外した非正規の電池

   青森公立大学経営経済学部准教授の木暮祐一氏はJ-CASTニュースの取材に、「正規品の電池を使っているスマホで爆発するなど、まず考えられません」と首をかしげる。だが逆に非正規の電池で過充電した場合には、予期できない事態につながる恐れがあるというわけだ。

   スマホに搭載されているリチウムイオン電池そのものが、取り扱いに気をつけなければならない。過去に国内でも携帯電話やノートパソコンの電池が破裂、発火という事例が報告されている。電池工業会のウェブサイトには「指定以外の充電器、ACアダプターで充電すると、充電条件が異なるため、発熱等の原因になります」などと使用に関する注意事項が20項目も並んでいる。

   香港の事故では、被害者が「自分は純正品を使っていた」とかたくなに主張していたそうだ。だが木暮氏は「本人が気付かないうちに、実は非正規の電池をつかまされていた可能性もあります」と指摘する。日本国内では、電池は携帯電話会社の直営店で交換してもらうのが一般的。これに対して海外では、スマホのパーツを扱うアクセサリーショップで電池を購入する場合が多いという。国によっては、見た目には正規品そのもののリチウムイオン電池だが、実は粗悪な品質ということもあるそうだ。

   単に安物、というだけでは済まない。木暮氏によると最近のスマホ用電池は、過充電を防止するためのICチップが内蔵されているという。「ニセモノ」は製造コストを抑えるために、こうした防止機能を外してしまうのだそうだ。

   もともとリチウムイオン電池は、圧力に弱い。加えて「安全装置」が取り除かれた非正規品だったら、たまたま強くぶつけたり、充電し過ぎたりすれば想定外の事象が起きることも十分考えられよう。

   ギャラクシーの端末で続けざまに発火事故が起きたのは偶然なのか。いずれにしろ電池については、価格の安さにつられて安易に非正規品に手を出すのは避けた方が無難だ。

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