予選落ち続きで実戦積めず、松山とどんどん差が付く
石川選手と松山選手、どこで差が付いてしまったのか。スポーツジャーナリストの菅谷齊氏は「体格」と「安定したメンタル」を挙げた。
石川選手は成長期を経て、少年から大人の体つきになってきた。筋肉の付き方が変わると、体のひねり方が少し狂ってしまう。何ヤードも球を飛ばさなければいけないゴルフの場合、少しの狂いが最終的に大幅なズレとなってしまう。その点松山選手は既に体が出来上がっていて、確固たる自分のゴルフができているという。
メンタル面では、松山選手は大学のゴルフ部で鍛えられた落ち着きがある。石川選手は高校在学中からプロに転向し、世間から常に注目される存在だったこともあり、少し浮ついている感がある。また、同い年の松山選手に「勝たなきゃ」と意識しすぎ、余裕がなくなっているとも指摘した。
丸山選手の「世界では通じない」発言については、菅谷氏も「米ツアー本格参戦を表明した時点で、無理だろうと思っていた」と同調した。4日間の米ツアーで好成績を残すにはスコア60台を全日出すレベルが必要だが、石川選手は初日でかなり出遅れることが多く、強豪揃いの中、残りの3日間で巻き返せないのだ。
さらに予選落ちが多い現状では、強い選手に囲まれて実戦を積む機会も減ってしまい、どんどん松山選手との差が付いてしまう。
また、米ツアーに出場する選手は、まずはアジアのツアーなどでドサ回りし、少額の賞金を稼ぐことから必死でやってきたという経験があるが、石川選手にはそれがなく、ハングリーさに欠けるのが欠点だとも言う。
今後石川選手が勝っていくには、スコアもメンタルも安定させ、自分のゴルフをちゃんとしていく必要がある。とにかく自分に厳しく愚直にゴルフをやっていくしかないと話していた。