「従軍慰安婦」に関する発言などで度々話題になる宮崎駿監督(72)が、またしてもネットを騒がせている。
インタビューの中で、東日本大震災についての発言に目を付けられ、「これは酷い」「さすがにドン引き」などと批判されている。
「時代の先を行っているつもりだった」
2013年7月27日、日本経済新聞の電子版に宮崎監督のインタビューが掲載された。
現在公開中の新作映画「風立ちぬ」はこれまでのようなファンタジーではなく、初めて実在の人物を主人公にし、関東大震災の描写もリアルさを追求して盛り込んだことについて、監督はこう述べた。
「(前作の)『崖の上のポニョ』をやっている時には僕の方が先に行っているつもりだったのに、時代の方が追いついてきた。(今回の映画で描いた)関東大震災のシーンの絵コンテを書き上げた翌日に震災(東日本大震災)が起き、追いつかれたと実感した」
この発言がネットユーザーの目に留まり、「えええ 震災を自分が導き起こしたと言うのか?」「震災を持ち出して、時代が追い付いたは酷い物言いではないかなぁ」「さすがにこの発言にはドン引きっすわ…」「ジブリ作品は見る価値がなくなった」など、「不謹慎」ととらえた人から批判の声が上がった。
NHKでも、同様な発言をしていた
一方、ネット上では、「これからの辛い時代を予期して描いていたら、とうとう震災も起こってしまった」「崩壊目前の近代社会に警鐘を鳴らそうと作品作ってたら社会の方がそれより早くえらいことになったから間に合わなかったと感じた」という意味で発言したのでは、という指摘も上がっている。
宮崎監督はNHKが13年7月15日に放送したインタビューでも、自身の作品と「時代」との関連についてこう語っている。
「時代を読むというか、今何がいるんだろうということを考えて映画を作ってきたが、だんだん追いつかれて、(大津波のシーンがある)ポニョを作った後すぐ3月11日が来て、風立ちぬを作ってたら時代に先を越されたような感じになって…」