日本電産・永守社長「人間ができていない」 アナリスト「出入り禁止」の楽天に苦言

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   精密小型モーターの開発・製造で世界トップのシェアを誇る日本電産の永守重信社長が、アナリストを出入り禁止にした楽天に、「人間ができていない」と苦言を呈した。

   楽天は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のアナリストを名指しで批判。投資家に、このアナリストが作成したレポートを参考にしないよう呼びかけたほか、出入り禁止にしたことを2013年7月2日付のプレスリリースで発表するという、異例の措置を講じた。

アナリストは「みんな私の弟子」

日本電産の永守社長、アナリストは「みんな私の弟子」
日本電産の永守社長、アナリストは「みんな私の弟子」

   日本電産の永守重信社長は2013年7月23日の決算説明会で、「証券アナリストを養成するのも経営者の仕事だ」と、投資家向け広報(IR)の重要性を強調した。

   楽天がアナリストを批判するプレスリリースを発表したことについて、記者の質問に答えたもので、「間違いには反論すべきだ」と断ったうえで、会社の意にそわないレポートを書いたアナリストを、「一方的に非難して出入り禁止にするのは、人間ができていない。お互いに学びあっていくのが大切だ」と語った。

   永守社長は、日本電産のアナリストリポートには「すべて目を通しており、間違いがあれば『次は気をつけて』と、随時反論している」と話した。同時に、「アナリストには学ぶことも多い」ともいう。

   日本電産は、「あくまでも一般論としての話です」という。23日の決算説明会の参加アナリストには顔見知りも多く、アナリストとの関係について永守社長は「いつも仲よくしている。みんな私の弟子だから」と、ユーモアを交えて語った。

   永守社長は、1967年に現在の職業能力開発総合大学校を首席で卒業後、ティアックを経て、73年7月に自身を含め4人で日本電産を創業した。それを、いまや世界一の精密小型モーター・メーカーに育てた、いわば「たたき上げ」の社長だ。

   ふだんから歯に衣着せぬ発言で知られるが、2008年3月期の決算発表時には、永守社長が「休みたいなら辞めればいい」と発言したと朝日新聞が報じたことをきっかけに、労働団体や舛添要一厚生労働相(当時)から痛烈に批判されたことがある。

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