顧客の争奪戦が過熱した結果の安売り合戦
いったいどうなっているのか。BCNアナリストの森英二さんは、「iPhone 5」が売れなくなって在庫を投売りしているのではなく、顧客の争奪戦が過熱した結果に現れた安売り合戦だと見ている。というのも国内のスマホでは「iPhone」が2013年6月時点でシェアが34.9%を占めるダントツの首位で人気は衰えていない。スマホ市場全体で見ると13年1月から4月まで大手量販店の販売台数が前年割れしたが、13年夏モデルが出た5月以降はプラスに転じた。
初の前年割れという数字に関しては、携帯電話会社のキャリアショップの販売台数が含まれておらず、スマホ初心者はキャリアショップで買う傾向が強くなっているため、実質は全体では前年よりプラスになっている可能性が高いからだという。
「総務省の調査では12年末に携帯電話全体に占めるスマホのシェアは49.5%になっていて、まだ半分ほどですからiPhoneも他社のスマホもまだまだ販売が伸びていくと予想しています」
と森さんは説明している。