「道筋を付けてから辞任したい」
上村会長はインタビューなどで「途中で改革を投げ出すまねはしたくない」「道筋を付けてから辞任したい」などと述べている。
なぜ上村会長は責任を取って辞任しないのか。スポーツジャーナリストの工藤健策さんによれば、上村会長は講道館の館長も兼任していることが大きいのだという。講道館は段位を発行したり試合を開催するなど、日本柔道の総本山。全柔連会長と講道館館長を兼任するということは日本柔道界をその手に握っているのと等しい。
「全柔連の会長を不祥事で辞任したということになれば講道館館長も辞めざるをえないが、10月までの『任期』を全うすればなんとか格好がつく。そう考えているのでしょう。また、10月までの期間があれば、自分の息のかかった人物を会長に据え、自分は理事のような立場で院政を引く。まるで上村会長は権力の亡者のようです」
と工藤さんは話している。とにかく今の全柔連は腐り切っていて自浄能力もなくなっている。上層部のほとんどが上村会長のイエスマンばかり。柔道家らしさやスポーツマンらしさの片鱗はどこにもない。上村会長は一刻も早く辞任すべきだと工藤さんは主張している。