日本病院会と日本経営協会が主催、医療や介護関連の機器や技術などを一堂に展示する「国際モダンホスピタルショウ2013」が2013年 7月17日から19日まで東京ビッグサイトで開かれた。病院設備、電子カルテなど医療情報機器など380社が出展、会場はのべ8万人といわれる人で賑わった。
注目を集めたのはホスピタルショウ委員会が企画した展示。自立支援、職員支援のロボット技術では、まずは病院内で薬などを目的の診療科に運ぶパナソニックの自律搬送ロボット「HOSPI」。障害物を自動的に回避し、エレベーターにも乗れる。大阪府の松下記念病院などで実際に使われている。看護師の少ない夜間の人手として重宝されている。
腰の部分に装着し、モーターでサポートするホンダ技研工業の「Honda 歩行アシスト」、大和ハウス工業のあざらし型セラピーロボット「パロ」も目を引いていた。
介護では尿や便の臭いが悩みだ。9割は何らかの消臭剤を使っているが、すぐに効かない、効果が長続きしないなどから不満足という声が多い。ピジョンのスプレー「香り革命」は臭気成分を取り込み、花の香りに変えるアイデア商品だ。これも企画展示の一つ。
特別企画として施設職員から募集した「看護のアイデアde賞」に、同じく香り関連品が入選した。静岡県立がんセンター看護部などが作った清拭タオル用の芳香剤「緑茶香」はお茶の葉の蒸留液を蒸しタオルに注いで使う。商品化が期待されている。
会場では効果のほどはなかなか分からないが、PMC東京オフィスが出展した「アルファースリーム」は11種類の混合鉱石を特殊加工した寝具類。遠赤外線を放射して末梢の血流循環を促進して、疲労回復や筋肉のこりをほぐすなどさまざまな症状の改善が期待できるという。
(医療ジャーナリスト・田辺功)