公示直前の公認取り消しでゴタゴタ印象づける
ネット以外でも、民主党に対する逆風が全く収まらないのに加えて、党内事情も足を引っ張った。
元々は民主党は、鈴木氏以外にも現職の大河原氏を公認していた。しかし、都議選で惨敗したため、「共倒れ」を恐れた執行部が、公示直前の7月2日になって大河原氏の公認を取り消した。大河原氏は納得する訳もなく、無所属での出馬を強行。菅直人元首相は「脱原発」を理由に大河原氏の支援に回り、細野豪志幹事長は
「もう退場してもらっていい」(7月8日、横浜市の街頭演説で)
と激怒。選挙期間中に党内対立を有権者に印象づけた。
鈴木氏は東大や慶大湘南藤沢キャンパス(SFC)で教壇に立った経験があり、応援する有名人も、三木谷氏のほか、大前研一、岡田武史、金子郁容、平田オリザ、三枝成彰、湯浅誠、高野孟、河村隆一、古田敦也などスポーツから文化芸術関係人まで、東京選挙区の候補の中ではずば抜けて幅が広かった。にもかかわらず有権者の民主党への抵抗感が強かったといえそうだ。