2013年7月21日投開票の参院選で、民主党は改選44議席から半分以下の20議席を割り込む情勢で、1998年の結党以来最低の01年の26議席を大きく下回ることが確実になった。今後焦点になるのは海江田万里代表の進退だ。
本人は同夜、「まだまだ民主党が信頼を得るための努力は道半ば。その努力を続けたい」と続投を表明したものの、今後党内から責任を問う声が出るのは必至。ただ、取りざたされる後継者候補も一長一短。「なり手不足」が今の民主党の苦境を象徴していると言えそうだ。
枝野、前原両氏、今回は代表戦回避?
週刊誌報道などで比較的有力視されているのが、岡田克也元代表や馬淵澄夫元国交相だが、地元の三重と奈良では、民主党の候補者が落選。
「地元候補者も当選させられない人が党をまとめられるのか」
といった声も出そうだ。枝野幸男元官房長官や前原誠司元国交相については、民主党への逆風が党分続くとみられることから、
「今回は代表選を回避する」
との見方もあるという。
細野豪志幹事長は、今回の参院選惨敗の「戦犯」として批判されるのは確実で、次期代表の目はないとの見方が有力だ。
蓮舫、辻元清美説も浮上
女性の名前も取りざたされている。与党時代にメディア露出が多かった。蓮舫・元行政刷新相と辻元清美・元国交副大臣だ。
ただ、蓮舫氏には
「下野の禊ぎが済んでいない」
との評もある上、輿石東参院幹事長と距離があるとされることから、参院での支持は望めなさそうだ。
辻元氏には
「社民党から移籍してきた『よそ者』」
という評判もつきまとう。
自民党は07年の参院選で惨敗しているが、当時の安倍晋三首相(第1次内閣)は続投している。このことを根拠に海江田氏も当分続投する可能性があるが、執行部の責任を問う声が収まるとは簡単には考えにくく、「海江田おろし」の圧力の中で党運営を余儀なくされることになる。