「ネットではやってはいけない最悪の出来事だ」
海江田代表は批判や苦情が余りに多いため、7月17日にコメントを投稿する人に対する「ガイドライン」をFBに掲載した。そこには、海江田代表の名誉・信用を傷つける内容や建設的な議論を妨害する行為は禁止、などが書かれていた。しかししばらくしてこのガイドラインは閲覧ができなくなり、次に掲載されたのが「ネットが政治をさらに劣化させた」という文章だった。
ITジャーナリストの井上トシユキさんは、今回の海江田代表のFB騒動について、
「自分だけは正しく偉いという上から目線で物を言い、批判が出ると逆上して、彼らは最低だと切り捨てる、ネットではやってはいけない最悪の出来事だ」
と見る。そして、今回のネット選挙の解禁ではどこの政党もネットを有効に使う以前にネット社会を全く知らないまま突入したようだ、と指摘する。
「まるでTVCMや、芸能人のブログと同じように、支持層や無党派層に阿るような使い方しかできていない。そして、炎上や誹謗中傷をひどく警戒し良い子ちゃんになることを目指してしまった。これではネット選挙の意味を成さない」
ネットというのは議論を巻き起こすには非常にいい場所で、選挙活動こそ政党や候補者の理念や政策をぶつけ有権者の思いを引き出し、盛り上げていく必要がある。
海江田代表の場合も、「安愚楽牧場」問題についてFBで説明した後に、自分の思いを伝えるのがネットの「暗黙のルール」であり、そういうことを全く知らなかったようだ、という。
「今回のネット選挙での失敗を教訓にする。そういう考えがなければ次の選挙もわけが分らないまま終わってしまう。そういうことになるでしょうね」