スプリント社買収はソフトバンクの重荷になる 格付け会社はそう判断して「格下げ」決定

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有利子負債は6兆円超に膨らむ

   ソフトバンクが米スプリント社の買収に投じたのは2兆1600億円(216億ドル)。そのために、メガバンクなどから1兆6500億円の融資を引き出したりもした。同社の有利子負債は、2012年3月末に1兆5600億円まで減らしたが、13年3月末には2兆1000億円に拡大。米スプリント社の買収で、さらに3兆8600円に膨らんだ。

   一方、買収したスプリント社とクリアワイヤ(スプリント社の100%子会社)の有利子負債が3兆円弱あるとされ、合計すると6兆円を超える。

   加えて、ソフトバンクはスプリント社の設備投資の資金を、今後2年間出し続けるのだから、負担は軽くはない。

   孫正義社長は、2006年にボーダフォン日本法人を買収したことを引き合いに、「金利1%(ボーダフォン当時は年4%で、11年10月に完済)で調達できたし、借入金の返済には自信がある」としている。

   また、野村証券企業調査部のアナリスト、増野大作氏は「今回の格下げはサプライズではありませんし、株価に与える影響もありません。ソフトバンクの負債の状況も4年後にはスプリント社の買収前の水準に戻るとみています」と話している。

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