JR北海道の相次ぐ事故で、主要都市を結ぶ特急に運休が拡大している。乗客が増える夏休みを直前に控えて道内の交通網が「歯抜け状態」にもなりかねず、自治体からは臨時特急を走らせて埋め合わせをするように求める声も出始めた。
JR北海道では、2013年7月6日には札幌発函館行き「北斗14号」のエンジン付近から出火したのに続いて、7月15日には札幌発釧路行き「スーパーおおぞら3号」の配電盤から出火する事故を起こしている。これらの事故の原因究明や車両修理には時間がかかる見通しで、続々と運休が発表されている。
札幌-函館は3割以上運休
7月15日の事故の影響で、道東方面では、札幌と帯広・釧路を1日に7往復している「スーパーおおぞら」のうち、7月31日まで2往復が運休することが決まっている。8月以降の運休は改めて発表される。
運行への影響は7月6日の事故の方が大きい。事故車と同型のエンジンを載せた車種の運休が決まったからだ。
道南方面では、札幌と函館を1日に11往復する「北斗」「スーパー北斗」のうち4往復が8月31日まで運休することが決まっている。事故車と別の種類のエンジンを積んだ車両を使って1日1往復臨時列車が運行されるものの、それでも両都市を結ぶ特急の輸送力は35%程度ダウンする計算だ。