大分県では12年4月から男性用シェルターを設ける
大分県では12年4月から男性用シェルターを設けた。まだ利用者はいないが大分県によれば、
「定職を持っている男性は妻に内緒で通勤可能な場所にアパートを借りて生活することもできるが、相談者の中には妻から逃げるためのお金が無い、と訴える人がいた。そうした男性のためシェルターを確保しておくことが必要だ」
と説明した。
DVやひきこもりなどさまざまな家族問題を援助している「日本家族再生センター」の味沢道明さんによれば、妻が夫にDVを働くことの増加と、女性が経済的、社会的地位が向上したこととは比例しているという。
女性が社会で活躍するのは望ましいことなのだが、その余波が家庭にも入ってしまった。
妻がDVを働くまでの一つのパターンはこんな具合だ。
妻が夫に対してきつく意見を言ったり指示をしたりする。それに夫が腹を立て喧嘩がヒートアップし、妻の感情が不安定になり暴走し、夫に対する一方的なDVが起きる、といったものだ。
また夫が妻のDVについて相談することが多くなったのは、これまでの「妻から一方的に暴力や罵声を浴びせられるのは男としてみっともない」という感情が変わり、苦痛を受けたならば相談したい、傷害が起こったならば被害届を提出したい、という意識が高まっている。妻から夫へのDVはこれからも増えていくだろうとし、
「DVの場合は一人で解決するというのは難しい事案のため、勇気を持って自治体の相談室や、専門家の元を訪れることをお勧めします」
と味沢さんはアドバイスしている。