トヨタや日産もすでに海外勢と共同開発
問題はコスト。2002年にホンダなどが世界で初めて発売した際には「1台1億円」といわれ、市場投入には価格の高さがネックとされてきた。その後、メーカーが開発コスト削減にしのぎを削り、ホンダとトヨタが2015年をめどに発売予定で、価格を500万円程度まで引き下げるのでないかと注目されているが、量産車普及のためには莫大な開発コストのさらなる低減がカギになる。
今年に入ってトヨタが独BMWと、日産も独ダイムラー、米フォード・モーターと、相次いで共同開発に踏み切ったのも開発費負担が最大の要因。国境を越えた提携が広がる中、独自開発にこだわってきたホンダにも開発費負担は重くのしかかっており、世界2位の販売台数を誇るGMとの提携でリスクを分散するのが得策だと判断した。
また、各国で導入される環境規制も提携を後押しした。米国ではカリフォルニア州がメーカーに、販売台数のうちの一定比率を環境負荷の低いEVなどにするよう義務づけた。同様の規制が各国で進む可能性があり、競争力を確保するためにも技術開発を急ぐ必要があると判断した。