「原発事故の経験を本に残したい」 東電・吉田元所長、生前に何度も語っていた

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吉田さんらが語った「原発本」、急きょ増刷決める

   一方、PHP研究所が2012年11月に発売した「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日」(門田隆将著)が売れている。

   吉田元所長が亡くなった翌、2013年7月10日のアマゾン・ランキングでは総合2位。PHP研究所は、「問い合わせが相次いでいます」と話し、急きょ増刷を決めた。「読者の方などの反響もありますが、当社としても、引き続き、長く書店に置いてもらいたい本として、増刷を決めました」と話している。7月11日時点で、9万部が売れている。

   同書は、福島第一原発の事故当時所長だった吉田昌郎さんのほか、首相の菅直人氏や原子力安全委員長の班目春樹氏、事故発生後も事態の収拾に残った50人の作業員など90人以上が赤裸々に語った「驚愕の真実」を記録した作品。

   同書の帯には、吉田さんの写真とともに、「私はあの時、自分と一緒に『死んでくれる』人間の顔を思い浮かべていた」という言葉が紹介されている。

   吉田さんが亡くなられ、同書は貴重な記録となった。

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