「トルコライスはトルコ料理とはあまり関係ないのですが」
「そんなニュースにするほどのものではないよ。皆さん誤解しすぎの考えすぎ」――その場に居合わせた農政・食生活ジャーナリストのやまけん氏はブログ「やまけんの出張食い倒れ日記」でこう書いている。
「俺から観たら『うーん、トルコだとこの料理はないねぇ』的な、ほんわかしたムードで酒を飲みながら話をしていたというのが真相。俺たち、何回も乾杯してるからね。『難色』っていつの話?ってかんじだ」
長崎市の市当者も、「国際親善で招待されていって話をした後、懇親会で向こうの会長さんにトルコライスを紹介したところ、イスラム圏ですから『豚肉は食べない』と当たり前のコメントをされただけです。トルコライスはトルコ料理とはあまり関係ないのですが、友好のきっかけになれば、という程度でしょう。後で報告のために取材に答えられたのが記事になったのだと思いますが、その部分ばかりとりあげられてしまって、真意が伝わっていないというか…」と困った様子だった。
なお、エルトゥールル号といえば、遭難時に現在の和歌山県串本町の住人が懸命に救助したことで有名だが、実は長崎との縁も深いそうだ。同船が日本で最初に寄航したのが長崎で、救出された船員らを見送ったのも長崎だったという。
そのため、長崎市では「トルコとのつながりを築きたい」と同船の遭難事件が起きた日を「トルコライスの日」としている。