韓国の旅行会社など、政府へのロビー活動を強める
一方、中央日報日本語版によると、2013年上半期(1~6月)に韓国を訪問した外国人旅行者(暫定集計)は前年同期比3.6%増の553万人で、このうち中国人旅行者は46%増の174万人と、観光統計史上初めて中国人が日本人を上回りトップに立った。7月1日に韓国文化体育観光部が明らかにした。訪韓日本人旅行者は、27%減の134万人にとどまった。
韓国にとっては、日本人旅行者の「穴」を中国人が埋めているわけだが、前出のJTB総合研究所の磯貝政弘氏は、こう指摘する。
「韓国では日本人相手に生計を立てている人たちが、通訳などを含めたくさんいます。また日本と韓国の物価の差が大きいので、たとえば日本人にとっては安い化粧品であっても、韓国から見れば大きな売り上げになりますし、マナーもいい日本人は『いいお客』とみられています」
そんなこともあって、韓国の旅行会社などは日本人旅行者を呼び戻そうと躍起だ。政府に日本向けの宣伝広告費の支援を求めているほか、関係改善を働きかけるなどのロビー活動を重ねている。
日本国内でも韓国政府の主催で、7月6~7日に韓国の文化・観光の魅力を伝える「日韓フレンドシップフェスティバル2013」を東京ドームで開催。人気のK‐POPアーティストのNine Musesやイ・ジョンらを招いてイベントを盛り上げるなど、PRに力を入れている。