「左右にフラフラしながら異常に低い高度で」…
CNNのウェブサイトでは事故の瞬間を収めた動画を公開しており、低高度で飛行を続けた末に地面に衝突している様子が分かる。読売新聞によると、空港を見下ろす丘の上に住む男性は、
「左右にフラフラしながら異常に低い高度で滑走路に近づいていった」
と証言したという。このことから、着陸の直前でエンジンが何らかのトラブルを起こした可能性も指摘されている。
777は08年1月に、エンジントラブルが原因で機体が大破し、18人が負傷する事故を起こしている。この事故は北京首都空港発ロンドン・ヒースロー空港行きの英国航空機が起こした。着陸直前にエンジンが2基とも停止して推進力を失い、滑走路手前の土地に墜落。
乗客は緊急脱出に成功し、死者は出なかった。
この時の事故は、上空の低温環境で燃料供給システム内に氷ができ、燃料が「詰まる」状態になっていたのが原因で、ハーツマン委員長は「ヒースロー空港の事故とは、はっきりとした類似性はみられない」と、過去のエンジントラブルとの関連はうすいと見ている。
ハーツマン委員長は、「(ゴー・アラウンドの操作をした時点では)エンジンは正常に反応していた模様」とも話しており、アシアナ航空の尹永斗(ユン・ヨンドゥ)社長も記者会見で、エンジンを含む機材トラブルは事故の原因ではないとの見方を示している。