日本メーカーがつくっていない新たなモデルを投入
前出のBNPパリバ証券の杉本浩一シニアアナリストは、「海外メーカーにとって、日本市場が参入しやすくなった」とも指摘。たとえば、「国産メーカーが収益性や効率化などを重視して、生産・販売を特定の車種に絞るようになってきたことで、欧州車などがつけ入る隙というか、参入する余地が出てきたことがあります」という。
VWも、「日本メーカーはHV車と軽自動車に注力していますが、当社はエンジン性能や安全性能を磨き、日本車がつくっていない新たなモデルを投入してきました」と話す。
また、日本市場はかつて、販売台数を競うあまり無茶な値引き合戦をしていた。そのために海外メーカーが撤退したほどだったが、「いまはそういったことがなくなり、利益を得やすい市場になりました」(前出の杉本氏)。
円安による値上げの心配はあるものの、外国車の攻勢はしばらく続きそうだ。