日本銀行が2013年7月8日に発表した6月の貸出・預金動向(速報)によると、都市銀行と地域銀行の預金残高(譲渡性預金を含む)は合計で4.1%増の592兆7441億円となった。伸び率は前月に比べて0.4ポイント拡大し、1999年3月(4.3%)以来の高い伸びとなった。
法人で手元流動性を確保する動きが強まった。また個人はボーナス月でもあったが、株価や為替相場が乱高下していたこともあって、投資よりも預金に一時的に置いておく動きが強まったとみられる。
一方、貸出金の平均残高は前年同月比2.2%増の403兆6406億円。伸び率は前月に比べ0.1ポイント拡大し、2009年7月以来の高さとなった。銀行貸し出しが前年同月を上回るのは21カ月連続。
海外M&A(合併・買収)や不動産投資信託(REIT)、電力会社など大口融資が伸びたことが主因という。住宅ローンやアパートローンなど不動産向けも引き続き増加している。