ゴーン社長、日産報酬はルノーの3倍以上 何か釈然としないが、理屈はあるのか

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   日産からの役員報酬10億円と国内トップ級を続けている日産自動車のカルロス・ゴーン社長だが、フランス・ルノーから受けている役員報酬はその三分の一しかない。

   日産自動車のカルロス・ゴーン社長は2013年6月25日の株主総会で、13年3月期の自身の役員報酬は9億8800万円と公表した。12年の9億8700万円から100万円増で、今年は国内役員報酬額トップに返り咲く公算が強い。

「世界のグローバル企業の平均を下回っている」

   10年に役員報酬の公開を開始以降、日本での高額の役員報酬には疑問の声も多く、ゴーン社長はそれに対して、

「有能で優秀な人材を獲得・確保することは競争上の強みで、失うことはできない」
「世界のグローバル企業の平均を下回っている」

などと繰り返し説明してきた。

   ゴーン氏はフランス・ルノーの会長も勤めているが、ここでの役員報酬額は、約220万ユーロ(約2億8500万円)で、日本の3分の1以下とかなりの開きがある。

   「Le monde」(電子版、2013年5月25日付)によれば、2012年のフランスのユーロネクスト・パリ上場企業上位40社取締役報酬の平均額は、230万ユーロから480万ユーロだ。

   日本ではトヨタの豊田章男社長(1億8400万円)の5倍以上もらっているのに、フランスでは平均以下というわけだ。ルノーで足りない分を、日産で補填しているのではと言ううがった見方も一部にはある。

   ただ、アナリストの小田切尚登氏はゴーン氏の日本での役員報酬は単体でも「高すぎるということはない」との見方を示す。

「自動車業はグローバルですから、報酬にも世界的基準があって、それなりに高いのが普通です。ゴーン氏クラスの最高級の経営者を対象にするヘッドハンターというのがいて、常に動向をウォッチして話を持ちかけている。報酬を半額にしますと言ったら、『明日辞めます』と言われても仕方がない話です」
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