「オトナ思春期」という言葉がネットで話題になっている。女性の更年期を言い換えた言葉らしい。
これに、更年期障害の一部の症状を見事に表しているとして肯定する人や、いつまでも若者ぶりたいのかと怒る人など、賛否両論が起きている。
よりかわいげのある言葉を
「オトナ思春期」という言葉をつくりだしたグンゼによると、2~3年ほど前から40代~50代の女性向けのレディースインナーを主力商品としてきた中で、「更年期」という言葉が、その世代の女性から、あまり好評でないことがわかったという。
「『更年期のための下着』というようなPOPをおいてみたこともあったのですが、同年代の女性からも『なんだかいやなかんじ』と思われてしまったようで」(同社広報)
同社の「オトナ思春期」向けブランド「キレイラボ」のMD担当部長は47歳で、更年期の心と身体の変化を、身をもって体感したこともあり、「更年期」の症状がよりわかりやすくポジティブに伝わるよう、新たな呼び名を考えることになった。
更年期とは、女性ホルモンが急激に少なくなる時だ。逆に、思春期にはホルモンが増加する。この誰もが経験した変化の「逆」をいくものだと捉えれば、更年期を嫌なことではなくポジティブなものとして受け止められるのではと考えたという。
もともと、開発チームでは「第二の思春期」と呼んでいたが、よりかわいげのある言葉として、最近流行っている「オトナ女子」という言葉を参考に、「オトナ思春期」としたそうだ。
秋には食品や家電メーカーなど幅広い企業とともに「オトナ思春期コンソーシアム」を設立したい考えだ。「オトナ思春期に何が起こっているのか」情報発信し、市場創造や各社の商品開発に生かしたいという。