日本銀行は2013年7月の地域経済報告(さくらリポート)で、全国9地域のうち東北を除く8地域が景気判断を2期連続で上方修正した。7月4日に公表した。8地域以上が判断を2期連続で引き上げるのは3年9か月ぶりのこと。
地域経済報告では、東北を除く8地域が「持ち直し」と表現して景気判断を4月に続き引き上げた。4月にあった「下げ止まり」や「弱め」など下向きの表現が消え、上向きの表現が目立った。東北は「回復しつつある」で判断を据え置いた。
けん引したのは企業の生産活動や個人消費。生産は7地域、消費は6地域が上方修正した。ただ、同日行われた支店長会議では、「消費が二極化しており、本格的な消費回復には雇用と所得環境の改善が欠かせない」との指摘もあった。
黒田東彦総裁は、「金融緩和の効果はしっかりと働いている」と強調。「日本経済は順調に回復への道筋をたどっている」と述べた。