サムスン「ギャラクシーS4」伸び悩む アップルへのチップ供給も終了? 先行き不安

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直近の四半期決算では前期比「マイナス成長」

   2013年1~3月期のサムスン電子の連結決算は、前年同期比で増収増益を達成したものの、前期比では売上高が6%減、営業利益も1%減となった。スマホがけん引役となる半面、欧州を中心に経済の停滞が続いた影響でテレビや家電製品の需要が伸び悩んだ。液晶パネルも不調だった。

   半導体部門では世界的にパソコン向けDRAMの需要が低下。その一方で、スマホ向けメモリーのニーズは旺盛だ。だが長期的に見ると頭の痛い問題が浮上している。アップルとの関係悪化だ。

   両社はスマホの特許を巡り、世界各地で係争中。かつての親密ぶりとは比べようもないが、それでも取引関係は続いている。アップルのiPhoneや、タブレット型端末「iPad」の心臓部には、サムスン製のチップが搭載されているのだ。だが、双方を結ぶ「細い糸」も今や切れる寸前と言えるかもしれない。

   米ウォールストリートジャーナル(WSJ)電子版は7月1日付で、アップルが台湾の半導体メーカーと、2014年からチップの供給を受ける契約を交わしたと伝えたのだ。既にアップルは、サムスンと「敵対関係」となったことからiPhone向けディスプレーパネルの購入を中止し、iPad向けの発注量も減らしている。それでもサムスンにとっては、今でもプロセッサーやメモリーチップを購入する最大の顧客のひとつだ。アップルを失えば、事業面で大きな打撃になるのは間違いない。

   契約が発効するのは2014年以降で、しばらくは「猶予期間」がある。WSJは、アップルがサムスンと完全に「お別れ」するのは困難としているが、取引関係の縮小は痛手となろう。このうえ、頼みのスマホ事業が本格的に下降線をたどるようになったら、ビジネスの行方に黄信号がともるかもしれない。

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