国産牛のBSE「全頭検査」終わる 7月から「2割」に縮小

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

「緩和措置は時期尚早」の声も

   検査を実施してきた自治体は「自分のところだけ廃止すれば、風評被害が出かねない」(畜産県担当者)と、横並びで続けてきた。このため、厚労省の今回の政令改正を受けた全頭検査廃止も、横並びで全国一斉ということになる。

   全頭検査廃止で、BSE対応に"かかりっきり"状態だった食肉処理場に余裕が生まれ、獣医らが、BSE以外の病気の家畜の排除や伝染病の防止など、本来の任務に力を割けるのはメリットだ。特に、O157など病原性大腸菌による食中毒はここ数年、年間約20~50件発生し、昨年は8人が死亡しており、食中毒防止の効果が期待される。さらに、国産牛の輸出に力を入れたい農水省は国産牛のイメージアップに期待する。

   ただ、これで消費者の不安が完全に払しょくされるかは、疑問も残る。BSEの原因は、肉骨粉ばかりが注目されるが、自然に発生する「非定型」もあり、主に8歳以上の高齢牛で発生するとされるが、これについて、まだテータの蓄積は十分でなく、分かっていないことが多いという。このため、「緩和措置は時期尚早」(消費者団体)との不安の声は根強く、全頭検査の廃止が牛肉の消費に影響することを懸念する向きも一部にはある。

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