「韓国は自ら損をするだけになる」
「韓国は、いいときはいいかもしれませんが、輸出に依存しているので、金融システムは経済の変動には弱いんですよ。世界経済が不安定になれば、通貨スワップは、安全弁やクッションの役目になります。ですから、スワップがなければ、韓国は自ら損をするだけになってしまいます」
今後はどんな危機があるか分からないとしながらも、韓国は、経済に陰りが見え始めている中国との取引が多く、その影響などを受けるかもしれないと小田切尚登さんはみる。
もっとも、日本は韓国に経済支援をしている立場ながらも、スワップ縮小は、日本にもデメリットはあると言う。日本も韓国に輸出するなど経済的なつながりがあり、韓国が元気でないと日本にとってもよくないからだ。
ただ、小田切さんは、日本は、支援することで韓国でのイメージが上がることを期待していたが、韓国に日本への感謝が見られず、国民もメリットを知らされていないことなどから、日本政府がスワップの意味を見い出せなくなっていると指摘する。
今後、韓国が延長しなかったことを日本の責任にする可能性はあるとして、「日本の外交はこれまで弱かったのですが、『韓国が必要ないと言ったので、延長しなかった』と厳しい姿勢で交渉を進めることが大事でしょうね」と言っている。