ヨットで遭難したフリーキャスター辛坊治郎さん(57)らの救助費用は1000万円超などと報じられ、税金で賄うものなのか議論になっている。
「僕は本当にね、ああこの素晴らしい国に生まれたよねと…」
救出されて会見に臨んだ辛坊治郎さんは、涙ながらにこう漏らすとともに、救助に多額の税金が使われたことを反省しなくてはいけないとも語った。
「自己責任はどうした?」「自衛隊の批判はもう出来ないな」
実際、日本から1200キロも離れた太平洋上での遭難とあって、今回は救助も大がかりになった。
2013年6月21日朝にヨットが浸水して救命ボートからSOSが発せられると、海上保安庁の航空機と巡視船がまず救助に出た。しかし、現場の波は荒く、海保からの災害派遣要請で、海上自衛隊も出動する事態になった。海上に着水して救助活動ができる救難飛行艇US-2が飛んだが、1回目は悪天候のために引き返した。そして、2回目の飛行でようやく成功し、日没間際に辛坊さんらを助け出した。
自衛隊からは計4機が出動しており、各メディアの報道によると、燃料費だけでも少なくとも数百万円かかる計算だ。さらに人件費などを合わせれば、1000万円以上になった可能性が高いというのだ。
海保や自衛隊の救助は税金で賄われ、辛坊さんらの自己負担はない。民間の漁協やチャーター船なら有料になるが、今回は1200キロも離れた洋上とあって、国が動くしかなかった。多額の税金負担について、ネット上では、「助かって何よりじゃね?」「別に望んで遭難したわけでもあるまいし」とする声もある。しかし、「自己責任はどうした?」「自衛隊の批判はもう出来ないな」などと疑問が相次いでいる。
フジテレビ系「とくダネ!」では、成人男女100人に街角でアンケートしたところ、税金が使われることに賛成とした意見が61人だったが、反対も39人に上ったと、24日放送の番組内で明らかにした。