ハリウッドで居場所をなくしつつある?
スピルバーグ、ルーカス両監督のスピーチは、日本のメディアでも紹介され、ネット上では、驚きの声が上がった。
好意的な声としては、「これはスピルバーグが言うだけに重い意見だな」「さすがによくわかってるね!」といった書き込みがあった。
一方で、両監督がもはやハリウッドで居場所をなくしつつあるからではないか、とのうがった見方も出た。
報道などによると、スピルバーグ監督は、映画会社との契約トラブルが多くなり、「リンカーン」の制作にも時間がかかったという。2012年には実際、契約にこぎつけずに、映画から降板する事態も報じられている。ルーカス監督も、制作した映画「レッド・テイルズ」をこの年に公開するまで苦労したことが伝えられ、引退をほのめかしたとの報道も出ている。
スピルバーグ監督は「ジュラシック・パーク」「E.T.」、ルーカス監督は「スター・ウォーズ」シリーズといった大作を手がけただけに、自らが映画業界の流れを作ったのではないかとの指摘もネット上では出ていた。
大作映画に頼りすぎの影響かどうかは分からないが、日本でも、ハリウッド映画など洋画の人気は低迷している。キネマ旬報映画総合研究所の2012年5月18日付サイト記事によると、02年に7割強ものシェアがあった洋画は、ここ数年は邦画と半々に落ち込んだ。13年にこれを覆すだけの大ヒット洋画が出るかどうかは未知数だ。