金は安値圏。でも、さらに売られやすい状況
とはいえ、足もとの金相場は米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長が量的金融緩和の年内縮小に言及したことで、投資家が金を売ってドルを買う動きが強まるとの見方が広がった。ニューヨークの金相場も2013年6月20日の時間外取引で一時1トロイオンス1330ドル台を付け、約1か月ぶり安値となった。
金はすでに安値圏にあるが、ドル高でなお売られやすい状況にある。クレディ・スイスは、「1年間で金相場は1トロイオンスあたり1100ドルになる」と予想。5年間では1000ドルを下回るとし、「価格が下落しても中央銀行による購入が増える可能性は低い」との見方を示した。
前出の金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏は、「いまの金融市場は量的緩和のうえに成り立っています。これを止めるにしても、条件が変わるのですから、当然その反作用も起こり、金融市場は混乱するでしょう。金はこれからもう一段下げるときが買いどきと考えています」と話す。