スイス留学時代にヒトラーを深く研究?
さらに「ニュー・フォーカス」は、平壌と中国を頻繁に行き来する北朝鮮ビジネスマンの話として、平壌のエリートの間には、「金正恩氏はスイス留学時代にヒトラーのことを詳しく研究した」という噂が流れているとも伝えている。
なお、この種の政府高官に対する贈り物は、父親の金正日総書記時代には洋酒をはじめとする国外の贅沢品だったが、正恩氏の政権になってからは外国のスポーツ用品やCD、翻訳した書籍と、大きく趣が変わったという。
この話題は米ワシントン・ポスト紙のブログでも紹介され、ブログでは
「一番明らかなのは、北朝鮮の今のやり方と、ドイツの80年前のやり方が似ているということだ」
と時代錯誤ぶりを皮肉った。
この点が北朝鮮を刺激したようだ。国営朝鮮中央通信は6月19日「米メディアが北朝鮮に関する誤報を伝えたことを非難する」と題する論説記事を配信し、「わが闘争」に関するエピソードを「完全なでっち上げ」と主張。ニュー・フォーカスについては
「すでに知られているように、ニュー・フォーカスは祖国を裏切って韓国に逃亡した人間のくずが立ちあげた悪徳メディアで、韓国の傀儡と極右の保守派に支えられている」
と非難した上で、その記事を引用したワシントン・ポストについても「自ら恥をさらしている」と論評した。