フランスの大型電気製品チェーン店「Fnac」(フナック)の一店舗に張り出されていた「旭日旗」をあしらったポスターが撤去された。
これは自分が抗議した結果だ、と主張する韓国人留学生のブログ記事が、ネットで注目を集めている。
留学生は「アジア諸国にとっての旭日旗」は「西洋諸国にとってのナチス旗」に等しいと主張したという。
2ちゃんねるなどでは韓国のこうした独自の主張が、海外で既成事実化してしまうのではないかと懸念が広がっている。
「外国に出て愛国心が深まった」女子学生が抗議
韓国のコミュニティーサイト「NATE」に2013年6月3日、「フランスの店にあった日本の戦犯旗ポスターを処分した(笑)」というタイトルの記事が投稿された。
投稿者はフランスに留学中の韓国人女性と名乗っており、「外国に出て愛国心が深まったことを大いに感じているこの頃…」と書き出している。
それによると、女子学生はフランスの「Fnac」(フナック)のナント店で、旭日旗を見つけた。フナックはフランス国内に60店舗以上を展開し、AV製品、書籍、CD、DVDなどを幅広く扱う大型電気製品チェーンだ。
問題となったのは、縦にした旭日旗の上に「FNAC」との文字が配置されたポスターだ。日本のものと見られるマンガ絵とともに店内に飾られていた。
女性はこれがお店に行くたびに目に入るという事実にあまりにも絶望し「目の前が真っ暗になった」。
そこで、メールやFacebook(フェイスブック)を通じてフナックに対し、以下のようなメッセージを送ったそうだ。フランス語はこうしたことに理解のある教師の添削を受けたという。
「私は韓国人の学生です。ナントのフナックで旭日旗を見かけ、本当に不愉快に思ったし、驚きました。もしよろしければ、写真をお送りします。
この旗が第二次世界大戦中に大日本帝国軍に使用されていたものだとご存じでしょうか?
これは大日本帝国の象徴であり、西洋諸国にとってのナチス旗と同じくらい、アジア諸国にとっては挑発的で不快なものです。
この広告をはずしていただくことは可能でしょうか?」
女子学生は「フランス人は日本の蛮行についてよく知らないし、基本的に日本人が好きだから大きな期待はしないでいた」が、数日たってフナックから、
「店舗でもう確認されているかもしれませんが、添付した写真のように、ポスターは取り外されました。お知らせをいただきありがとうございます。それと、行き違いが生じたことをお詫びいたします」
とのメッセージが、フェイスブックーを通じてビフォー・アフターの写真付きで送られてきたという。マンガイラストごと旭日旗のポスターが撤去されたようだ。
イギリス留学生の抗議活動に触発され…
韓国人による旭日旗をナチス旗と同一視する抗議活動は、このところネットを通じて世界各地に広まっている。今回抗議した女子学生は、寿司弁当のロゴが旭日旗に似ているとして業者に抗議した英国・北アイルランドの韓国人留学生に触発されたという。
女子学生は「小さなことですが、今後も戦犯旗を変えさせるように努力します」と宣言し、「私がイギリスに留学中の方の文章を読んで実践に出たように、他の方々も私の文を読んで力にしてもらえたらと思います^ ^ 」と呼びかけている。
韓国ネチズンらからは「真の愛国者!」「変えてくれたフランスの方も本当に素晴らしいです!!もし韓国だったらあんなメッセージを見ても無視したでしょう」と賞賛の声が相次いでいる。
旭日旗には、いくつものデザインがあるが、第2次大戦前から日本国内では祝い事などでも広く使われている。現在も自衛隊が、戦前の軍旗とはややデザインが異なるものを隊旗などとして使っている。
そのため、日本人のネットユーザーからは、一連の抗議活動で海外の人に「旭日旗=ナチス旗」との誤った認識が刷り込まれてしまうのではと懸念する声も出ている。
(2013年6月21日一部追記)