韓国・現代自動車が米国で売れなくなった 不祥事にリコール、ウォン高・・・日本勢が巻き返す

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国内生産比率が高く、為替レート変動の影響受けやすい

   追い打ちをかけるように2013年4月には、大規模なリコールが起きた。ブレーキスイッチの不具合や、エアバッグ作動時に天井材が落下する危険性があるとの理由だ。対象となったのは米国だけで187万台に及んだ。

   逆風下の現代・起亜自とは対照的に、日本車メーカーが絶好調なのも大きい。長らく円高にあえいできたが、「アベノミクス」効果で2013年に入ると円安が加速。逆に現代・起亜自はこれまで武器となっていた通貨安が一転、ウォン高に悩まされている。

   中でも米国で勢いがあるのが日産自動車。2013年6月16日付の米ブルームバーグによると、5月の売上高は前年同月比25%増を記録した。これは業界全体の伸びの3倍にあたるという。円安効果に加えて7車種の値下げと、販売奨励金引き上げにより波に乗った。日産の大胆な価格攻勢に米国の「ビッグスリー」も神経をとがらせ、「次はトヨタが来る」と警戒感を強めているほどだ。

   日本総研・上席主任研究員の向山英彦氏は、6月5日付でウェブサイト上に発表した韓国自動車産業に関するリポートで、現代自について「国内生産比率が日本企業と比較して高いのが特徴」で、「米国での販売は為替レート変動の影響を受けやすくなっている」と指摘している。ウォン高が進めば海外生産比率を引き上げる選択肢があるが、そうなると韓国内の雇用悪化につながり、会社として批判を招きかねない。課題解決のためには、韓国内での生産性を引き上げて生産能力を維持していくことだと結論付けている。

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