大型機や羽田乗り入れ便には影響ない
JALの労働組合は6つもある。今回のケースのように、そのうちのひとつがストライキに突入したとしても、管理職や他の組合に所属する社員である程度はカバーできるため、実際の運航への影響は限定的だ。さらに、航空業界では深夜になって交渉が妥結し、ストが回避されることも多い。
今回ストの影響を受ける便は、すべて大阪(伊丹空港)を拠点とする地域航空会社のジェイエア(J-AIR、大阪府池田市)が運航。同社はエンブラエル170型機(76人乗り)とボンバルディアCRJ200型機(50人乗り)の小型機2機種を使用している。大型機や羽田空港に乗り入れる便には影響しない。
仮にストに突入した場合は50便が欠航する見通しで、JALグループの運航便数に占める割合は8%程度にあたる。影響を受ける乗客は約1400人。過去の1日あたりの乗客数から試算すると、全体に占める割合は1.8%だとみられる。
ただ、JALに多数ある組合は一枚岩ではないようだ。例えば「経営寄り」だと指摘される最大労組のJAL労働組合(JALFIO、高森英智委員長、約6100人)では6月17日、「乗員組合執行部は即刻ストを回避すべき!」と題した声明をウェブサイトに掲載。