西武経営陣vsサーベラス 水面下の協議で事態打開へ

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株主総会前に勝負あった?

   しかし、ふたを開ければ応募は低調。西武の業績が堅調なうえ市場全体の株高ムードも消えていないため、上場後に売った方が儲かると思った株主が多かったようだ。西武HD経営陣側が西武の列車内にTOBへの応募回避を求める広告を打ち続けたことも影響したとみられる。

   もともと株主総会は3月末の株主が議決権行使できるもので、TOBに応じた株主分は総会にはサーベラスの議決権にはならないが、サーベラスの提案に賛同すると見られる。サーベラスはTOBで3分の1超は確保したものの、もはや委任状争奪戦(プロキシファイト)のような正面衝突で元金融庁長官らを役員として送り込むのは事実上、不可能だ。

   株主総会を前に既に勝負あった感もあるが、西武HD経営陣としては今後、3分の1超を持つサーベラスの意向を無視した経営ができるわけではないし、サーベラスの意向に逆らった上場ができるわけもない。水面下で両者の弁護士間の協議は始まっており、形式的な株主総会よりも、そちらの話し合いの行方が今後の焦点だ。

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