WBC「選手は参加すべき」発言で猛反発食らう
第3回WBCを巡っては、プロ野球選手会との間であつれきが生じた。収入の配分が大リーグ側に偏っており不公平だとして、選手会は2012年7月20日に「WBC不参加」を決議した。これに対して加藤コミッショナーは「選手会は参加すべき」と発言したため、選手側が猛反発。紆余曲折の末9月になって一転、参加を表明するが、当時会長だった新井貴浩選手(阪神タイガース)は会見でコミッショナー発言を「残念」としたうえで、日本の選手の権利を守るために本来は加藤コミッショナーが大リーグ側と交渉すべきと異例の批判をしている。
同じ年には「再選」が危ぶまれる事態に陥っている。コミッショナーは12球団のオーナーにより選任される。2012年6月末に2期目の任期が満了し、すんなり進めばそのまま3期目に入るところだったが、持ち回り決議でパ・リーグの複数球団のオーナーが承認しなかったという。当時スポーツニッポンは、「実務、運営面での実績不足」との声があり、さらにコミッショナーの選任方法を明確にすべきとの指摘が出たと報じていた。最終的には2012年7月12日に開かれたオーナー会議で再任が認められたのだが、この時も一部オーナーが最初は賛成せず、コミッショナーの役割の明確化や選考方法の決定などを条件にようやく決まったのだという。