AKB48選抜総選挙が終わってから、世間は1位に輝いた指原莉乃さん(20)の話題でもちきりだが、橋下徹・大阪市長(43)までも指原さんの功績をたたえる旨の発言をした。
橋下市長と指原さんといえば、同時期に「週刊文春」にスキャンダルを報じられた「仲間」だ。いわゆる「従軍慰安婦」発言以来厳しい状況にさらされている中、指原さんの躍進は橋下市長にも勇気を与えたらしい。
「説明すれば理解されると思ってる。壁じゃなく見解の相違」
橋下市長は2013年6月12日、大阪市庁舎退庁時の会見で、「指原さんがめげずに努力した姿に元気をもらったか」との質問にこう答えた。
「色々あるけれども頑張って、また返り咲くっていうのは、人生いいこともあれば悪いこともありますし、それでもしっかりあきらめずに頑張って、選ばれてセンターに立てるっていうのは素晴らしいことじゃないですか。人生80年90年生きてれば色んなことありますよ。でも指原さんのように、ああいう形で頑張られて、ファンの皆さんにしっかりと応援を受けて、こういう形になったっていうのは素晴らしいことだと思いますし、色んな方に元気を与えるし、頑張らなきゃっていう風に思うんじゃないでしょうかね。まあ一度や二度壁にぶち当たっても、さらに頑張ろうっていう元気を多く与えられたと思ってます」
さらに記者から「橋下市長も乗り越える壁やハードルが多いが、ぶつかっても前へ進むという気持ちか」と聞かれると、
「僕はきちっと説明すれば理解して下さると思ってますから、壁というよりも見解の相違なので、慰安婦問題については日本人として何を考えて、どの部分をしっかり検証しなければいけないのかっていうのは、しっかりこれからも訴えかけていきたいと思います」
と返した。
「日本のセンターを目指したい?」という質問には「そういうことは関係ないです」と即答だった。
「指原元カレ報道」の1か月後に「橋下不倫報道」
橋下市長は12年7月、「元クラブホステスと過去に不倫関係にあった」と週刊文春に報じられた。「ラブホテルでスチュワーデスのコスプレもした」などというスキャンダラスな内容に、多くの人が衝撃を受けた。
そのちょうど1か月前には、週刊文春に指原さんの「元カレ」を名乗る人物が登場。AKB加入後に交際をスタートしたというその男性は、「超肉食系」「エッチだってしたのにふざけんなよ!とメールが来た」と、「ヘタレ」と言われていた指原さんの素顔を暴露した。当時はAKBにも「恋愛禁止」の風潮が色濃く残っており、このスキャンダルが影響して指原さんはHKT48に移籍させられたと見る向きが多かった。
橋下市長は13年5月のいわゆる「従軍慰安婦」をめぐる発言以降、風当たりが強くなる一方だ。共同代表を務める日本維新の会の支持率も下落の一途で、12年12月の衆院選後には14~8%だったのが、13年5月には6~3%にまで落ち込んでいる。
一方の指原さんはHKTのリーダーとして地道に実績を積み重ねて全国区でも復活、多くの「アンチ」を抱えながらも、今や「AKBの頂点」に上り詰めた。橋下市長も腐らず、自身の言うように「きちっと説明、しっかり訴えかけていく」ということを続けていけば、いつか指原さんのように多くの人から愛される日が来る、と思ったのかもしれない。