ジャスダックに上場するインターネットや携帯電話向けコンテンツの制作会社「インデックス」に、「粉飾決算」疑惑が持ち上がった。
証券取引等監視委員会は2013年6月12日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で同社などに強制調査に入った。架空の取引を繰り返す「循環取引」で売り上げを水増ししていた、とマスコミ各社は報道している。インデックスは「調査については、コメントしかねる」という。
タカラと共同で犬語翻訳機「バウリンガル」を開発、発売
インデックスは日商岩井(当時)に勤めていた商社マン、落合正美氏(現会長)が1995年に設立。着メロなどの携帯電話やインターネットのコンテンツの製作や配信を中心に、アニメーション、ゲーム、雑誌・書籍、テレビ番組などのコンテンツ事業を行う企業を傘下に置き、急成長した。
2001年3月に株式を店頭公開。02年には、おもちゃのタカラと共同で犬語翻訳機「バウリンガル」を開発、発売したところヒット。04年にはフランスサッカーリーグ2部に所属するグルノーブル・フット38に資本参加。同12月にはジャスダックへの上場を果たした。
この頃から企業買収や提携(M&A)にのめり込み、05年にゲオと合弁会社を設立。タカラを子会社化し、在京キー局4社やスカイパーフェクト・コミュニケーションズ(当時)、幻冬舎などを引受先とする第三者割当増資を実施。その後も日活の買収やTBSラジオなどと合弁で音楽配信事業へ進出。TBSとインターネットによるテレビ番組の配信会社を立ち上げるなど、まさに「飛ぶ鳥を落とす勢い」で事業を拡大してきた。
ところが、様子がおかしくなったのが2006年8月期決算。上場後初めての営業減益となり、その責任をとった形で同12月には創業メンバーの小川(落合)善美氏が社長を退任。代わってボストンコンサルティング出身の椿進氏が社長に就いて積極的にM&Aを展開したが、同氏もわずか1年で退任し、07年に落合正美会長が社長に復帰。このときインデックスは連結子会社89社、非連結子会社25社、関連会社23社にまで「膨張」していた。
10年、再び小川善美氏が社長に復帰。落合氏は会長に就任した。