韓国、米「トニー賞」表彰式にも難癖 またまた「旭日旗にそっくりだ」

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   韓国が「旭日旗」に抗議――またか、という感じもないではない。しかも今回日本は無関係、噛み付いた先が米国演劇界の最高権威「トニー賞」とあって、いつもにも増して多くの人を脱力させている。

「米トニー賞舞台に『日本戦犯旗』イメージの波紋 在米韓国人社会驚愕」(中央日報ウェブ版)

「後光」のような形で放射線状に光を放つ構図

この問題を報じた韓国メディアの記事。「拍手まで巻き起こった」と驚愕を隠さないが……
この問題を報じた韓国メディアの記事。「拍手まで巻き起こった」と驚愕を隠さないが……

   トニー賞は、今回で第67回目。映画のアカデミー賞や音楽のグラミー賞などとも肩を並べる、米国で最も栄誉ある演劇賞だ。その授賞式が2013年6月10日(日本時間)開催されたのだが、その開会式の演出に韓国側が文句をつけた。

   開会式では、授賞式の司会を務めるニール・パトリック・ハリスさんが主役を張り、短いミュージカルが催された。舞台は歌あり、笑いあり、踊りあり、イリュージョンあり、さらにはゲストとして元ボクサーのマイク・タイソンさんが突然登場するサプライズもありという豪華キャストで、会場は沸きに沸いていた。

   問題となったのは終盤、舞台上に置かれた巨大なトロフィーの背後に映し出された太陽のアニメーションだ。出演者の歌声が最高潮になるとともにこの太陽は輝きを増し、ラストにはトロフィーを中心に、ちょうど「後光」のような形で放射線状に光を放つ構図に。一見した限りではにぎやかな舞台にぴったりの華やかな演出だが、これが「日本戦犯旗」こと旭日旗にそっくりだと、韓国側は主張している。

   韓国紙の報道によれば、この映像に在米韓国人社会で怒りの反応が相次いだといい、「楽しみに見ていたのに、急に金づちで頭を殴られたようなショックだった」「日本戦犯旗のイメージがアメリカ社会に毒のように広がっている」と憤る声が掲載されている。韓国人団体などは、同賞に対しなんらかの対応を行う方針だという。

世界各地の「旭日旗類似」にしつこく抗議

   2012年8月のロンドン五輪で起きた体操日本代表の「ユニホーム騒動」以降、韓国側は「旭日旗はナチス・ドイツのハーケンクロイツと同じ」との主張を強めており、海外企業などに対し類似したデザインの使用を取り止めるよう相次いで求めている。たとえば4月には、英国のロックバンド「Muse」が日本で撮影したプロモーションビデオに旭日旗が登場させて非難を受け、映像の差し替えと謝罪を余儀なくされる事件があった。

   しかし今回のトニー賞に関しては、ラストの「旭日旗」以外に一切日本を連想させる演出はない。問題の場面も確かに旭日旗に似てはいるが、単なる偶然の一致と見たほうが良さそうだ。実際、韓国メディア以外でこの演出について批判する声は確認できない。なお韓国内では以前にも、放射線状にデザインされた自国の駅前広場に「旭日旗を連想させる」との声が上がる騒動が起きている。当然だが、旭日旗とは無関係だった。

   ちなみにこのトニー賞では、日本人の川名康浩さんがプロデューサーを務めた「キンキーブーツ」がミュージカル部門で最優秀作品賞などを受賞している。

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