「車イス入店拒否騒動」以降一部のネットユーザーから目を付けられてしまっている作家の乙武洋匡さん(37)が、またしてもブログで「謝罪」する羽目になった。
きっかけは、「日本ではホテルやレストランの検索サイトで『車椅子で行けるかどうか』検索できない」と発言したことだ。
楽天トラベルやぐるなびで「車椅子可」条件指定できる
2013年6月8日付の読売新聞(朝刊)に、「世界最高の高齢化率の日本で、共生社会をどのように構築するか」をテーマにした、慶応義塾長の清家篤さん、女優の有馬稲子さんと乙武さんの対談が掲載された。
この中で、乙武さんが以下の発言をした。
「僕は海外にもよく行きますが、インターネットのホテルやレストラン検索サイトで『車椅子で行けるかどうか』という条件検索ができる。でも、日本のサイトにはないんです。そういうチェック項目を設けるだけでも、高齢者や障害者が『このホテルに泊まれば旅行ができる』『このレストランなら食べに行ける』というように選択肢がどんどん広がる。社会全体が意識を高めて、年を取っても、車椅子でも、快適な暮らしができるようにすれば、誰にとっても快適なユニバーサル社会が実現するでしょう」
この発言が2ちゃんねるで取り上げられると、「日本でもそういうサイトがあるぞ」という指摘が多数書き込まれた。ホテル検索サイトでは「楽天トラベル」が「車椅子可」という条件を指定して検索できるほか、他サイトでも「車椅子OK」などのキーワードを入力して検索すればいくつかの宿がヒットする。
また、大手レストラン検索サイトでも、「ホットペッパー」にはバリアフリーの飲食店検索があるほか、「ぐるなび」では「車椅子で入店可」という条件を指定して検索できる。「Quuzu.jp」というバリアフリー飲食店の口コミサイトもある。
乙武さんが「日本にはそんなサイトがない」というような発言をしたことで、「また自分に都合のいいように思い込み」「ろくに調べもせず知ったかで語るマヌケ」と反発の声が上がった。乙武さんのツイッターアカウントあてにも、「読売新聞の取材で『ウソ』をつきましたね」「誤認識なら自ら訂正してはいかがですか」などの批判や意見が寄せられた。