「焼き牛丼」で業界に旋風を起こした東京チカラめし(三光マーケティングフーズ)が、「普通の牛丼」を発売していることがネット上で話題になっている。「普通の牛丼」を出した狙いはどこにあるのか。
東京チカラめしは2011年、「金の蔵」など居酒屋チェーンでも知られる三光マーケティングフーズが展開を開始、通常の「煮た」牛丼とは違う「焼いた牛肉」を使った焼き牛丼が受け、2年という短期間で100を超える店舗を出店するに至った。
正式な発表はなく、知る人ぞ知る商品
今回話題になっている「普通の牛丼」こと、「牛丼」が発売されたのは、2013年春のことだ。
いずれも新規にオープンしたばかりの9店舗で順次販売を開始、正式な発表などはなかったため、これまでは知る人ぞ知る、という状態だった。ところが東洋経済オンラインが2013年6月1日、「東京チカラめし、ついに普通の牛丼に参入」なる記事を公開したことで、一気にその存在が知れ渡った。
しかも、記事では筆者の観測として焼き牛丼からこの牛丼に同社が「軸足を移している」との読みも掲載されたため、チカラめしといえば焼き牛丼、というイメージが強い人々をかなり驚かせ、「差別化ポイントを捨ててどうするよ」といった疑問の声もネット上では見られた。
チカラめしの「牛丼」は、どんなものに仕上がっているのか。都内の店舗を訪ね、実際に食べることにした。
値段は並290円と、吉野家(280円)などとほぼ同価格。ただしチカラめしでは、みそ汁がセットになっている。またチカラめし独自のオプションとして、餃子などをセットにつけることも可能だ。