長谷川洋三の産業ウォッチ
経団連会長の上機嫌:外国人の対日観が変化

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「アベノミクス効果で外国の要人と話しても日本への関心が高まっている。今日もルース米国大使から日本経済に明るい兆しが出ているという言葉をいただいたところだ」

   日本経団連の米倉弘昌会長(住友化学会長)は2013年6月4日の経団連総会後のパーティーで顔をほころばせて外国人の対日観の変化を私に語りかけた。

   とりわけ米倉会長が期待をかけているのは製造業の復活だ。「製造業は実態経済への影響が大きい。米国のオバマ大統領も製造業の復権に力を入れているが、米国では消滅した部品産業もあるし、そう簡単に製造業が復活するとは思えない。日本では、未来都市プロジェクトなど日本の強みである技術力と人材をテコに新たな成長の機会を見つけていきたい」と強調した。

製造業出身の副会長は軒並み饒舌

   経団連正副会長による記者会見でも東芝の佐々木則夫社長、住友金属工業の友野宏社長、日立製作所の川村隆会長、三菱重工業の大宮英明会長、トヨタ自動車の内山田竹志副会長といった製造業出身の副会長は軒並み饒舌だった。

   トヨタの内山田副会長は「国際競争力の強化のため、第一にモノ造りの現場、第二にイノベーションによる新しいビジネスの創造、第三に人材育成に取り組む」と抱負を語った。また日立製作所との協力を進める三菱重工の大宮会長は「日立との統合が日本の産業界の協力にエポックになるよう期待している」と語った。

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